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防災の日

2017 09 01

関東大震災があった日だからというわけではないが…。
久しぶりにお薦めの本を紹介しよう。
いとうせいこう作『想像ラジオ』だ。
最初はちょっと急ぎ読みをしてしまったので、今回はじっくり読
もうと言い聞かせて…午前中に読了した。
東日本大震災から2年たった3月に刊行されたのだが、改めて読み
返してみると、ひとつひとつの言葉が胸に突き刺さる。
主人公は津波で流されて高い杉の木のてっぺんにひっかかったまま
の男。
彼はその場から「想像ラジオ」を開局してDJを始めるのだ。このラ
ジオの電波をキャッチできるのは? できないのは?
2011年3月11日のあの日を、それからしばらくの日々を、自分がど
う生きたか。生きのびた者はなにをしなければならないのかを、じっ
くりと考えるのにふさわしい本だろう。
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国境のちいさな国

2017 01 19
フランス人の友人の話から、私の想いはさらに深くなっていった。
ピレネー山脈の中腹にアンドラ公国という金沢市くらいの面積で、
せいぜい人口8万人くらいの小さな国がある。
スペインとフランスの国境にあるその国に行ってみたいと思って
いるからだ。
アンドラを知ったのは、多分、逢坂剛の小説からかもしれない。
彼の小説の舞台はスペインが多く、それも第二次世界大戦中のスペ
イン内戦がテーマになっている。一時はかなり夢中になった。
その他に、しかた・しんという先輩作家のことがある。亡くなった
が彼の遺稿を夫人に頼まれて本にした。その作品にアンドラ公国が
登場する。児童文学の逢坂剛のような骨太な作家だった。
日本映画「アンダルシア女神の報復」にもアンドラが出てくる。こ
れは映像だから国境の小さな国の風景などがわかって面白かった。
こうして山の国アンドラ公国は、私の憧れとなって根づいたのだ。




ねこの本

2016 01 26
内田百閒の『ノラや』を読んだ。
去年の初冬の頃にNHKBSで紹介していたのを観たからだ。
もともと犬よりは猫のほうが好きで、花は特別なのかもしれない。
内田百閒という作家は名前は知っていたが、著作を読んだことはない。
文庫本を買い求めて新幹線のなかで読んだのだが、切なすぎる内容に
胸がつまった。
もとは野良猫だったのが、いつしか人にも慣れて、飼うことに…。
名前はノラ、付かず離れずの関係が生まれて可愛いと思うようになる。
ところがある日、ノラがいなくなってしまった。
それからの作者の猫への愛情とどうにもならない未練が、日記の形で
綴られていく。
猫好きには切なすぎてたまらない本だ。

妖の世界

2015 03 14
店番をしながら、畠中恵の「しゃばけ」を読んだ。
以前に何冊か読んだことがあるが、再読してみて、またこの作品を楽しんでいる。
社会性のある物語もいい。帚木蓬生の「アフリカの蹄」とかは大好きで2度読み
したほどだが、単純に楽しめる作品もまたストレス解消になる。
「しゃばけ」に出てくるさまざまな妖たちは、日本の伝統的な妖怪。
それもいいが、主人公の若旦那のキャラがまことにユニークなのだ。
極めつけの虚弱体質で病気の強者(?)なのに格好いいヒーローと思えてしま
う17歳の少年。
これは作者自身が楽しんで書いている物語世界なのだ。なにより語り口がそれ
を表している。こんな作品を書きたくなった。

読書

2015 03 08
今日から10日間、次女が仕事でインドに行き、その間、お店の留守番を交代で
することになった。
店の名前は、ファッション関係のギャラリーを兼ねた「ONABAKE97」という。
さて一日、店にいてなにをしようかと考えたあげく、本を読むことにした。
ここずっといわゆる読書をしていない。仕事を離れて本を読むことは、だいぶ
減っている。目が疲れるという言い訳をしながら、本を読まなくて平気になった。
昨日、図書館から本を借りてきた。恒川光太郎の「草祭」「スタープレイヤー」
畠中恵の「ゆめつげ」「いっちばん」「ちんぷんかん」
恒川はホラー作家としてデビューしたが、その世界は上質なファンタジーだと思っ
ている。独特の世界観が好きだし、畠中は「しゃばけ」で知られている。江戸時代
の不思議な雰囲気を描いていて、どれも暇つぶしにはいい。
さっさと読み終えるか、それとも、目が疲れて挫折し途中読みのまま図書館に返す
か。さあ…。


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