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懐かしい光景

2018 08 15
11日夜、エンマコオロギが鳴いた。キリギリスも鳴きはじめた。
昼間はミンミンゼミが鳴き、ツクツクボーシも盛んに活躍。
ヒグラシはめっきり少なくなった。
だれかと会えば「暑いですね」が今年の夏の決まり文句で、「暑
い」は禁句にしようと約束しても、守れない。
13日の迎え盆の日、車に乗っていたら懐かしい光景に出会った。
十数人の人がぞろぞろと歩いていたのだ。この暑いのになにして
る? そう思いながら見ていると、先頭の2人が盆提灯を下げて
いる。
あの世からやってくるご先祖を迎えにいく行列だった。
子どもの頃をすごした街でも、そんな風習があった。お墓の途中
まで盆提灯をもってお迎えにいき、線香を焚いて家にお連れする
のだ。
炎天下の道を歩く人たちの姿に、いまもお盆の風習が守られてい
る地域があることがうれしい光景だった。




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静かなお盆

2017 08 13
今日からお盆。
先祖が帰ってくる日で迎え火を炊いてお迎えする。
子どもの頃、実家では夕方になるを待って盆提灯を手にお墓の
途中まで迎えにいった。
そして遠い旅をして戻ってきたご先祖を、背中におぶって連れ
ていく。一緒にいた親に「重いだろう」といわれながら、両手
を後ろに回したものだ。薄暗くなると提灯に火を入れる。
家の玄関先には水を張った盥が用意されており、ご先祖は汚れ
た足を洗って家に入る。
お盆のあいだは、夜遅くまで起きてていい。早く寝るとご先祖
さまに失礼だから…。
「静かなお盆で、おめでとうございます」そう挨拶しながら親
類や知人宅を回るのは大人の役目だった。先祖が帰ってくるか
らめでたい、お盆とはそういうものなのだ。

世間師1

2016 01 29
置き薬を利用しはじめてから何年になるだろう。
年に数回やってきて、薬箱を点検し、使った分だけ支払いあとは補充し
ていく。急場凌ぎには便利なものだ。
午前中、今年初めての顔合わせで、しばらく世間話をした。
先輩の作家で近くに住むKさんの消息を聞いたら教えてくれた。薬屋さん
とは長い付き合いだというが、この数年具合が悪くなりもう顔もわからな
くなっているという。
知り合いというほどでもなかったが、やはり同業者としてどうしているか
気になっていたのだ。
この薬屋さんは900軒のお得意さんを持っていて、独り暮らしの人の安否
を確かめ、ときには病院を紹介したり、カウンセリングをしたり、相談事
にのったり…。それが自分の仕事なのだと、誇らしげにいう。
現代の世間師なのだと思った。


神仏混合の伝統

2015 01 03
「神さま仏さまお願いします」とか「神も仏もいない」とは私たちがよく使う
言葉。神仏の区別なく祈りを捧げるのが伝統的な日本人の考え方という。
初詣に明治神宮に行き、その足で浅草寺にお参りする、そんな人たちも多い。
そういう私も昨日は薬王院というお寺に行った。そこのおみくじは誠によく当た
るから、毎年家族でお参りする。
平将門の伯父である平良兼の墓がある古刹は、スダジイの森にあって清浄な空気
に身が引き締まる。
なんの迷いもなく神と仏が共存するのは、矛盾しているようであるがそうではな
く、ごく自然なのだ。
おみくじは、いかにも私らしい運を予告していた。
特別に神さまも仏さまも信心しているわけではないが、日本人のDNAは間違いな
く持っている。













今年のお盆は特別

2014 08 17
仏さまたちを送り火で送り、お盆が終わった。
今日は兄の告別式で出かけ、帰ったら長女の猫が死んだという知らせがあった。
風子という名前で20歳。人間の年にすれば百歳近いから、天寿を全うしたというか、
猫としてはかなり長生きだった。
長女は我が子のように可愛がっていたが、数年前から腎盂炎になり病院にいったりし
て、最近は、部屋中を徘徊するようになっていたという。
明日は仕事を休み、我が家に連れてきて庭に埋葬することになった。
12日から大忙しだった。兄が亡くなり、新盆の親戚2軒にお参りをして、通夜と告別
式に参列した。こんなお盆は初めてだ。
お坊さまの読経をききながら、いろいろと思いをめぐらせているうちに、自分が民俗学
をするようになったきっかけが子どものときに亡くなった祖父のお葬式にあったと、あ
らためて気がついた。
その頃はまだ土葬だった。お墓に大きな穴を掘り棺を置いて土をかけ、それが最後には
土饅頭になる。その土饅頭から節を抜いた長い竹を深く突き刺したのだ。
それをみながらだれか大人に聞いたら、「おじいさんが息苦しくないようにするんだよ」
そう答えたのだ。子ども心にとても怖かった。死んだ人が息をする?
大人になっても忘れられない強烈な記憶が、民俗学に興味をもつようになったきっかけ
だったと、この数日間で自分に答えをだした。




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